ご覧になりたい症例をクリックしてください
O脚

O脚の治療ではこんな治療が行われる

O脚や膝のゆがみは、悪化する前に専門医を受診して治療することが大切。専門医では主に以下のような治療が行われる。また重度のO脚には、脛骨を削って湾曲を治す手術が必要になることもある。
変形膝関節症に進行してしまった場合、痛みを除去し、炎症を抑える薬物療法、血行をよくして痛みを緩和する温熱療法、筋力を強くして膝への負担を軽減する運動療法などがあわせて行われる。
■サポーターで膝を安定させる
膝の揺れを防ぐバーがついたサポーターを当てることで、膝のゆがみを矯正し、安定させる。曲げ伸ばしは自由にでき、保温効果も高い。痛みが軽くなるために歩きやすくなる。

■足底板を利用してO脚を補正
O脚補正用の足底板は、外側が7〜12ミリほど高くなっているため、靴の中に入れて利用することで重心が外側に移動せず、脚がまっすぐになる。利用する足底板の高さは症状により異なり、また治療の段階で変わるため、医師に相談して自分にあったものを処方してもらうようにしよう。

O脚・膝のゆがみはこうして予防・改善しよう

専門医の治療だけでは、完全に治すことは不可能。日常生活でも、ゆがみを治す運動を積極的に行い、食事内容や歩き方の習慣などを見直すことで進行を食い止めることが可能になる。ただし、自分だけで治療を行うことは不可能なので、専門医と相談しながら行うようにしよう。
■太ももと足裏の筋力を増強する O脚や膝のゆがみは、筋力不足も大きな要因。毎日筋力トレーニングを行うことで次第に筋力がアップし、膝への負担も少なくなる。ポイントは、お風呂に入って体が温まったあとに行うこと。新陳代謝が促進されるために痛みを感じにくくなり、関節がやわらかくなっているために膝も曲げやすくなる。最初は回数にこだわらず、できる範囲で無理せずに行うこと。専門医を受診しているときは、もちろん主治医に相談してから行うことが大切だ。
●太ももの筋力トレーニング
いすの背に腰がつくように深く腰かけ、ゆっくり5つ数えながら太ももとすねがまっすぐになる位置まで上げる。この位置で膝をピンと伸ばし、つま先を立てたのち、同じ時間をかけてゆっくり足を戻す。楽にできるようになったら、500g〜1kgのおもりを風呂敷で包み、その袋を足首で持ち上げるようにするとより効果的。両脚各10回を1セットとし、1日3度行う。
あお向けに寝た状態で膝を軽く曲げ、両膝の間にクッションか枕をはさんで内ももで強く押し、ゆっくり10数える。数え終わったら力を抜き、2〜3秒休憩する。この運動を20回繰り返す。

●足裏の筋力トレーニング
両足をそろえて立ち、かかとを上げてつま先で立つ。そのままかかとを内側に向けてかかと同士を合わせ、その後、外側に向ける。これを10回1セットで1日3度行う。
足の下にタオルを敷き、端から足の指5本でタオルを引き寄せてつかんで離す運動を行いながら前進していく。立って行うと、より効果的。これを5回1セットで1日3度行う。

■膝やかかとに負担をかけずに歩こう!
歩き方もO脚や膝のゆがみに影響する。膝やかかとに負担のかからない歩き方のポイントを紹介するので意識してみて。

○背筋を伸ばしてあごを引き、おなかを引っ込める
○着地するときには、かかとから先につき、土踏まずの外側から小指のつけ根、親指という順に体重を移動させ、足の指全体で地面を蹴る
○足先はガニ股や内股にもならないよう、まっすぐに保つ
○足はなるべく大きく開き、膝はまっすぐに伸ばして歩く

■自分の足に合った靴を!
例えばハイヒールを履いていると、重心が前に移動し、つま先に重力がかかり過ぎてしまう。その結果、つま先立ちをしているような不安定な状態になり、体を安定させようと膝に負担がかかってしまう。また、アキレス腱が縮みきってしまい、靴を脱いだあとでもアキレス腱が縮み気味の状態になる。こうなると膝がよく伸びず、まっすぐ立つことができないなど膝をゆがめる原因に。オシャレをしたい気持ちもやまやまだが、O脚を防ぐためには履き心地を重視したい。

<膝に負担となる靴>
○ かかとが6cm以上のハイヒール
○ つま先が極端に細い靴
○ 重くて底の硬い靴
○ サンダルなどの脱げやすい靴
○ 靴底の厚すぎる靴 ■膝と脚を冷えから守る
膝や脚の血液の循環をよくして新陳代謝を高めると、膝の痛みが和らぎ、筋肉も柔軟になる。医師から止められていない限り、毎日40度前後のぬるめのお風呂に20分以上つかって、膝と脚をゆっくりと温めるとよい。また、膝が痛んだ場合は、ホットタオルや使い捨てカイロを膝に当て短時間温めよう。雨の日や冷え込んだ日には、サポーターをつけて外出し、家では膝かけを利用して寒さから守ることも大切だ。

■骨を丈夫にし、肥満を解消する食生活を
骨がもろくなると、体を支える膝や脚にも影響する。特に閉経後は、女性ホルモンの分泌が減ることで骨粗しょう症を引き起こしやすくなる。また、体重が重くなると膝への負担が増す。食生活を見直し、栄養をしっかり補給しよう。

○1日3食規則正しくとり、間食をやめる
○甘いものや油っこいものなどの高カロリー食は控える
○寝る直前に食べ物を口に入れない
○骨の主成分であるカルシウムを補給。乳製品が最も吸収しやすい
○カルシウムの吸収を助けるきのこや青背の魚などに多く含まれるビタミンDを補給する
○骨のコラーゲン繊維の材料でもあるたんぱく質を補給する

両膝がOの字のように外側に湾曲したO脚。実は生まれたときは誰でもO脚だが、成長するとともにほとんどの人が改善される。しかし、成長してもO脚のままだったり、膝を傷めやすい生活習慣を行っていると、高齢になってから「変形膝関節症」を引き起こすことも。膝の痛みに苦しむ前に、O脚は早めに改善しておこう。

3〜4歳まではほとんどがO脚

膝痛を引き起こす膝の湾曲には、O脚とX脚がある。正常な膝は、下の(A)の図のように、脚の骨がまっすぐになっているが、(B)のように、膝をまっすぐ伸ばして直立したときに両膝の間に隙間ができてしまうのがO脚である。また、(C)のように膝が内側に入り、膝下と太ももが外側に湾曲した状態をX脚と呼ぶが、日本人にはほとんどいないといわれている。

(A)正常な膝の状態。関節がまっすぐになっている
(B)関節の軟骨の内側がすり減り、O脚になっている
(C)関節の軟骨の外側がすり減り、X脚になっている

人間は生まれたときには自然にO脚となっている。3〜4歳頃になると次第にX脚となり、その後成長するにしたがってまっすぐになっていく。しかし、乳幼児期に早く歩かせようとすると膝の内側の骨の発育が鈍り、O脚になったまま成長してしまう例も多い。3〜4歳になってもO脚のままの場合は、専門医で治療をし、悪化する前に改善しておこう。7歳以上になると、手術をしなければ治らない場合もある。

扁平足や外反母趾もO脚・膝のゆがみにつながりやすい

■扁平足はこうして起こる
足裏には前後、左右の方向に立体的なアーチがつくられている。このアーチがあることで体重が支えられ、地面を蹴ったり着地するときに、衝撃を和らげることができる。長時間歩いたあとには、足の骨と骨を結ぶ靭帯が伸び、誰でも扁平足気味になるが、安静にしていれば回復する。
しかし、合わない靴を長い期間履いていたり、立ち仕事を続けているとこの靭帯が伸びて戻らなくなってしまい、足裏のアーチが消えて扁平足となり、かかとをまっすぐに支えられなくなる。その結果、次第にかかとの骨が外向きにずれてしまい、O脚を引き起こしやすくなってしまう。
特に、太っている人は靭帯に与える力も大きいため、より扁平足になりやすい傾向がある。また、生まれつき足首からかかとにかけて骨が外側に脱臼している人や、かかとの骨を骨折した人も扁平足になってしまうこともある。

■外反母趾・ハンマートゥはこうして起こる 足先のとがったハイヒールなどを履くことで、足の親指のつけ根が外側に曲がってしまう外反母趾。親指の関節が炎症を起こしてしまうため、ひどくなると歩くたびに痛みを感じる。
外反母趾は足裏の筋力が弱って、足の5本の指のつけ根を横に結んでいる靭帯が伸び、親指のつけ根が外側に張り出してしまった状態。痛みを避けるために、外側に重心をおいて歩くようになり、O脚・膝のゆがみを引き起こしやすくなる。
また、同じくハイヒールなどの影響で足の指先が直角に曲がってしまうハンマートゥも膝のゆがみにつながる。この状態のままでいると、足指のつけ根とかかとに負担がかかり、地面に足をついたときの衝撃をこの部分だけで受けることになる。その結果、膝にも大きな衝撃が伝わり、膝がゆがみやすくなってしまうのだ。

O脚や膝のゆがみを放っておくと「変形膝関節症」になることも

膝の関節の軟骨がすり減って、関節が変形することを「変形膝関節症」という。この軟骨がすり減ると、関節が変形し、膝の関節に炎症が起こって痛みを感じる。
●前期・初期
レントゲンで見ても変化が見られないが、関節軟骨の表面に小さな傷ができている状態が前期。さらに進行し、レントゲンで関節の骨と骨の隙間が狭くなっていることを確認できるころを初期と言う。
この時期には、激しい痛みを感じることはほとんどないため、病気の進行に気づかない人が多い。

<主な症状>
○ 前期では、起きたときや歩き始めたときに、膝が重く、鈍痛を感じることがあるが、しばらくすると消える。
○ 初期には、正座や階段の昇り降り、しゃがむ姿勢をするときなどでも、前期と同様な違和感や鈍い痛みを感じるようになる。痛みは日を重ねるうちにだんだん強くなり、長引くようになる。
○ 膝をまっすぐに伸ばしきれない、完全に曲げきれない症状が起こる。
○ 関節の組織や太ももの筋肉の柔軟性がなくなり、可動域が狭くなる。その結果、歩幅が狭くなり、膝を曲げて歩くことが多くなる。

この段階では、痛みを感じても湿布を貼ったり、安静にすることにより、数日で回復する。また、筋力トレーニングなどの運動療法を行うことで、進行を食い止めることができる。

●中期
このころになると、膝の軟骨が磨耗してしまう。そのため膝に痛みを感じ、熱をもったり、腫れたりする。また、もともとまっすぐな膝の人でも、この段階では内側の軟骨がすり減ってO脚に変形してしまう。

<主な症状>
○ 初期のときに感じていた痛みは強くなり、正座やしゃがむ動作ができなくなる。階段の昇り降りのときはさらに痛みが激しく、特に降りるときのほうが痛みが強い。
○ 膝が炎症を起こし、特に膝の内側から前側にかけて熱や腫れを感じる。関節液の分泌が促進されて膝に水がたまると、膝が重く、だるく感じられる。
○ 関節を包む「関節包」が引っ張られて痛みを感じるため、膝をまっすぐに伸ばすことができなくなる。
○ 軟骨が磨耗しているため摩擦が大きくなり、膝を動かしたときにガリガリ、ギシギシと音がする。

中期には、膝の痛みを訴えて受診する人が多くなる。日常生活の動作も苦痛になるほど痛みが強くなることがあるが、運動療法によって改善していく。

●末期
さらに症状が進むと、軟骨がほとんどなくなるまですり減ってしまい、骨と骨が接するようになる。こうなると、負担を少なくするために大腿骨と軟骨にトゲや土手のようなものがつくられて変形してしまう。日常の動作をすることも困難になり、次第に外出するのがおっくうになる。

<主な症状>
○ 膝が完全に変形してしまい、歩くだけで膝が痛むようになる。スポーツや旅行などに限らず、買い物や散歩などの日常生活の動きも苦痛になる。
○ しだいに家に引きこもりがちになり、気持ちがふさぎ、なかにはうつ状態になる人も。
○ 運動が制限されることやうつ状態が長く続くことで、痴呆につながることもある。